玖雲さんが新しい講座用と試作している物です。
玖雲さんの講座を開きたいと、試行錯誤をしながら試作品を色々と作っています。
木の話の続きです。
欅(けやき)
硬く腐れにくいので、古くから建築や家具など幅広く使われています。私が若かった頃は、伊豆半島の天城の木が最高と言われていましたが、昨今はほとんど産出されることは無くなってしまいました。もう大きな木は無いのだと思います。
硬い木の代表の様に言われていますが、これより硬い木は多々有ります。代表的な日本の木で、樫(かし)や椿類やカバ桜などがあります、宮崎県には日本一硬いと言われるイスの木が有名です、日本軍が鉄が無くなってしまったので銃剣に作ったほどの木です。このように硬い木は多く有りますが、木目の美しさや丈夫さと比較的成長が早いので、大きく真直ぐに伸びて用材としても扱い易く加工もし易いので多く使われているのだろうと思います。神社仏閣等の外壁の彫り物や構造材などによく使われています。
この木も、条件の良い所に育ったものは、比較的硬くクセも強いので乾燥の段階で割れが入ったり、狂ってねじれたりして往生します。山等の高地でゆっくり育ったものが良く、ヌカ目と言って目の積んだものは狂いも無く非常に加工し易いです。古くからの有名の建物等はほとんどこのヌカ目材を使っています。
彫るには、硬いので刃の角度を少し鈍角に研いで両手でしっかりと彫らないと進みません。この為万力で挟むか、アグラをかいて座り両足でしっかりと押さえて彫って下さい。柾目は別ですが木表を正面にして木取ったほうが。木目がはっきり出て綺麗なものになります。
彩色をするには、大きな木孔が沢山有るので、まずこれの穴埋めを胡粉や砥の粉でしなければなりません。その上から彩色を行って下さい。ペーパー等で仕上げた場合には必ず、ニスやラッカーなどを塗り乾いたらペーパーでつるつるにしておいて下さい。
今日までの成果です。出来は色々有りますが、受講生のほとんどが心を込めて彫っています。来週一杯の予定ですが最終的には30体以上は出来上がると思います。
先日10年以上前に書いた木の話のページが見つかりました。”植草等雲の豆知識”で検索してみて下さい。彫り方や刃物の話等いろいろと書いてありますのでどうぞ。
木の話
ホウの木
日本全土や台湾,中国等にもはえている温暖性の植物です。この木には殺菌作用が有り、この木の根元には他の植物が生えない事が多く根元の周りが空間になっています。葉にも殺菌作用が有り古墳時代から食器にしたり、味噌や団子を包んだりして、ホウ葉味噌やホウ葉団子などとして良く売られてます。またこの葉は枯れても燃えにくいのでホウ葉焼きとして使われています。木曽福島の和菓子屋さんにこのホウの新芽の葉を巧く使い5つのつながっためずらしいホウ葉団子を売っています。なかなか美味しいですよ。
腐りにくいのでそうとうの大木にもなりますが、若木で伐ってしまう事がおおく滅多に大きな木にはお目にかかりません。北海道の木が最高なんですが、やぐらこたつが流行った時、国内の電気メーカーが、こぞって北海道の主立った木をほとんど伐り尽くしたようで、北海道には大きな木は無いようです。
用途としては、割と丈夫で腐りにくいのでホウ歯として下駄の歯に使ったりタンス等の引き出しによく使われています。緑がかって軟らかく表面に傷がつき易いので、表に出る面のはあまり使われません。彫り易いので版画の版木としても一般にはよく使われています。
繊維が素直で樹脂分も有り非常に削り易いです。木口の硬さもあまり変わらないので立体を彫るには彫り易いと思いますが、角材が一般には流通していないので手に入れにくいと思います。レリーフ等板彫りにはよく使われていますが、木の色が濃いので彩色をするものにはあまり適していないと思います。シラタの部分はシミが入り易くバサバサでこれが同じ木かと思うほど彫りにくいので使わない方が無難です。